出生前・後のシームレスケア実現を

未来の胎児と医療を考える会

代表理事・千葉敏雄からのメッセージ

小児期の病気の中には、出生後に初めて発症するものだけではなく、出生前に子宮内増悪をきたして、出生後の長期的な障害につながるものも少なくありません。これは、少子化と国民医療費の増加が危惧されているわが国において、国民福祉の視点からも深刻な課題となっております。一方で、胎児病態の診断とケアの技術(出生前医療)は長足の進歩をとげてきましたが、欧米に比べてわが国はその認識と普及が明らかに遅れた状況にございます。

当会は、そのような現状を少しでも前向きなものとするために、出生前医療の正しい理解と普及の実現を目的として設立されました。

その活動のなかには、診療の国際標準レベル維持を目指すための医療情報収集、メディアへの啓蒙、そのための学会・セミナー・講演会などの幅広い活動も含まれます。

また、出生前医療に携わる各科の専門医師、看護師、遺伝カウンセラー、ソーシャルワーカーなどからなるチーム医療の体制や活動環境の整備、そのための人材育成、医療チーム間の国内外における連携・ネットワークの構築なども目指してまいります。

こうした活動を通じて出生前医療のプラットフォームが形づくられ、妊娠女性・胎児・小児(新生児・乳児)、さらには成人期のケアにおける選択肢・多様性の拡張を図ることが可能になるものと考えております。 そして、このことは何よりもまず、妊娠可能な女性やそのご家族の方の不安を軽減し、近未来のわが国の医療福祉に大きく貢献していくことにつながります。

広く皆様のご理解とご協力をいただき、当会へのご賛同とご協力をお願い申し上げる次第です。

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